減速機と変速機の違いとは?
目次
減速機と変速機の役割
減速機や変速機は私たちの生活や産業を支えています。そんな減速機と変速機の役割について説明します。
減速機の役割
減速機とは、歯車などで動力源(モータなど)の回転数を落とし、高いトルクを得るための機械装置です。
モータのトルクだけでは不足する場合、減速機を利用してトルクを得る必要があります。
『減速比とトルクの関係とは?具体例で計算方法も解説』はこちら>>
変速機の役割
回転装置やモータには、用途によってそれぞれ最も効率よく稼働・運転できる特定の回転速度があります。変速機には回転装置やモータの回転速度を適正化する役割があります。一般的に、回転装置の必要回転速度は、モータの出力回転速度より低く設定します。
減速と変速の原理
減速の原理
減速の原理は、歯車などで回転数を落とすことです。
変速の原理
かみ合う一対のギアにおいて、大きなギアで小さなギアを回すと、小さなギアの回転数は多くなります。
逆に小さなギアで大きなギアを回すと、大きなギアはトルクが大きくなります。
変速機も減速機と同様、回転数を調整することで得られるトルクを調整しています。この原理を利用したものが変速機です。
自動車を例に説明します。自動車は発進するときや、高速走行をするとき、低速走行をするときなど状況に合わせて、回転速度やトルクを調整することが必要になります。
しかし、エンジンの回転速度やトルクを自由に変化させることはできません。そこで、変速機はギアを組み合わせることによって、各状況に合わせた回転速度やトルクに変化させています。
減速機と変速機の違い
減速機は固定されたギア比で入力された回転力を減速して出力する装置で、減速させる数値は一定です。
一方で、変速機は入力された回転力や回転速度をギア比によって変えることができる装置です。
減速機で大幅に減速させておき、変速機でその速度を調節するといった利用方法が、最適な動力の取り出し方の一つです。
減速機と変速機の種類
減速機の種類
減速機の種類は下記のとおりです。
・ウォーム式
・ギヤ列式
・多段遊星式
・波動歯車式
・差動遊星式
変速機の種類
名称 | 種類 | メリット | デメリット |
MT | 5~7速 | 安定走行時の燃費良し、軽量、安価 | 操作が複雑、変速多用時の燃費が悪い |
AMT | 4~6速 | 安定走行時の燃費良し、軽量、安価 | 変速時のフィーリングがスムーズでない、変速多用時の燃費が悪い |
AT | 4~10速 | コスパ良し | 定走行時の燃費が悪い |
CVT | 無段変速 | コスパ良し、変速多用時の燃費良し | 定走行時の燃費が悪い |
DCT | 5~7速 | 安定走行時の燃費良し | 高価 |
まとめ
必要なトルクや回転数にするために、減速機や変速機は重要な役割を担っています。
スターライト工業の樹脂減速機は軽量化、水中で使用可、メンテナンスフリー、
カスタマイズ設計が可能など、様々なメリットをご提案できます。
お困りの方はお気軽にご相談ください。